区分 | 名称 | 指定年月日 | 保存団体 |
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国・県 | 近江のケンケト祭り・長刀振り | 昭和59年12月20日 | 小津神社長刀踊保存会 |
国・県 | 近江のケンケト祭り・長刀振り | 昭和59年12月20日 | 下新川神社神事保存会 |
県 | 古高の鼓踊り | 昭和56年4月24日 | 古高鼓踊保存会 |
県 | 火まつり | 昭和33年11月7日 | 勝部神社松明組 |
県 | 火まつり | 昭和33年11月7日 | 住吉神社火まつり保存会 |
市 | 豊年踊り | 平成9年4月1日 | 吉身祭礼保存会 |
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長刀振りの少年たちの行進 | 田楽踊りのササラを演じる少女たち |
千四百年の昔、欽明天皇のころ、琵琶湖のはんらんにより湖中へ流失した神霊を迎えた際、氏子らが踊りを奉納したのが、このまつりの始まりと言い伝えられている。 かねや太鼓の音頭とともに小、中学生を中心に約二百五十人の踊り手が「ヤーアイ」の掛け声とともに長刀を左右に振り回しながらの行列や、また鮮やかに長刀を上空へ放り上げたり、体を回転させる妙技を披露したりする。このまつりには、一列になって行進する「長刀振り」とササラ、笛、鉦(しょう)、鼓(つづみ)、太鼓などの囃子(はやし)に合わせて音頭を取りながら踊る「田楽踊り」とがある。
名称 | 近江のケンケト祭り・長刀振り(おうみのけんけとまつりなぎなたぶり) |
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文化財の種類 | 国選択無形民俗文化財・県選択無形民俗文化財 |
文化財の指定日 | 国S59年12月20日 県S33年11月7日 |
保存団体 | 小津神社長刀踊保存会 |
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鮒ずし(鮒を米麹で発酵させた伝統食) | 若衆による「すし切り神事」の奉納の様子 |
すし切り神事は約二千年前、崇神(すじん)天皇の皇子、豊城入彦命(とよきいりひこのみこと)が幸津川を訪れられたときに、琵琶湖でとれたフナの塩づけを焼いてさしあげたのが始まりとされている。拝殿前の広場にかみしも姿の若者二人が座り、長いはしと包丁を使って子持ちのふなずし十匹をサイコロのように切り分け神前に供える。定められた古式の作法にのっとり大きな動作でゆっくり切るのが特徴。まつり当日は、観客から、歓声があがったり、ひやかされたりする中、ふなずしを崩さないよう細かく確実に切りさばかなければならないとあって非常に難しく、度胸がいる。
名称 | 近江のケンケト祭り・長刀振り(おうみのけんけとまつりなぎなたぶり) |
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文化財の種類 | 国選択無形民俗文化財・県選択無形民俗文化財 |
文化財の指定日 | 国S59年12月20日 県S33年11月7日 |
保存団体 | 下新川神社神事保存会 |
古高の鼓踊りは雨乞いの結果、天の恵みで雨が降った時、感謝するときに奉納される踊りであると伝えられている。このため、毎年奉納されるものではないが、昭和56年に県選択を受けた時から8月下旬に大将軍神社で開催されるようになった。踊りには歌詞がつき「道行歌、御礼踊り、屋かた踊り、宝踊り、志よもん踊り、帷子踊り、牛若踊り、天狗踊り、鶯踊り、加賀踊り、笠の踊り、坂東踊り、綾の踊り、嫁ふり踊り、十九踊り、綾の所望踊り、晦日踊り」などの種類がある。それぞれの歌詞には昔の人々の考えが読み込まれている。踊りは古く、鎌倉時代以降に普及した田楽の影響で成立したと考えられる。中央に音頭取りその外に太鼓踊り、踊り子が輪を組んで行われる。
名称 | 古高の鼓踊り(ふるたかのこおどり) |
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文化財の種類 | 県選択無形民俗文化財 |
文化財の指定日 | S56年4月24日 |
保存団体 | 古高鼓踊保存会 |
約八百年続く祭りで、その起源は土御門天皇の時代にさかのぼると言われている。時の帝・土御門天皇が重い病気になられたのでその原因を占い師に占わせたところ『近江国栗太郡と野洲郡の境に大きい沼があり、ここに数千年生きる「大蛇(おろち)」がいて、天皇に危害を与えている。このままでは、御命を奪うだろう』と答えた。そこで宮中では直ちに「おろち退治」の兵を現地に派遣したが、「おろち」はなかなか姿を現さなかった。このため神社では50日の願掛け祈願がおこなわれ、その満願の日、弱った大蛇が境内に這い出てきたのでこれを打ち殺し焼き払ったところ、病気が快癒されたので、これを記念に大蛇にみたてた大松明を焼いて無病息災・病気平癒・五穀豊穣を祈願する祭りとなった。
名称 | 火まつり(ひまつり) |
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文化財の種類 | 県選択無形民俗文化財 |
文化財の指定日 | S33年11月7日 |
保存団体 | 勝部神社松明組 |
鎌倉時代初期の『土御門天皇が病気になられたとき、夢枕に老人が現れ、その原因が浮気に住む竜で、竜を退治すると病気が治ると言われた。その後、竜が退治されたため、天皇の病気が治ったことから、村人がこれを記念して竜の頭になぞらえた松明を祭神に供え、御悩平癒を唱えたのがはじまり』とされている。 祭礼の準備は1月3日からはじまり、40~60貫の柴と太い竹、縄5巻を使って松明に結うことから始まる。祭礼当日は、午前中に御弓射式が行われ、午後8時頃に神火が点火される。この神火の点火には、若衆が褌姿で、仮屋で濡れ莚を被せた火床から競って火をとる儀式が行われ、このとき、「ゴーヨ・ヘーヨ」の掛け声を掛けながら仮屋の壁を叩きながら火採りを競う。
名称 | 火まつり(ひまつり) |
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文化財の種類 | 県選択無形民俗文化財 |
文化財の指定日 | S33年11月7日 |
保存団体 | 住吉神社火まつり保存会 |
吉身4丁目に鏡座する馬路石遽神社では昭和30年代まで、豊年踊りが毎年5月13日に奉納されていたが、昭和40年代から衰微していた。その後、有志の努力により昭和51年に保存会が結成され、復活された。踊りは広く分布する「ケンケトまつり」の範疇に属すもので、歌詞や踊りから、元は、中世の田楽の系統と考えられる。 現在は毎年、5月4・5日に奉納されている。玉津村史によれば、元は小津神社の祭礼に属していたと伝えるが、吉身が独立した祭礼を行うようになった経緯は定かでない。踊りは太鼓持ちと太鼓打ちが中央、周りで音頭取り、稚児が輪をつくり、音頭取りの歌詞に合わせて舞い、奉納される。歌詞は小津神社の祭りと共通であるが節回しがやや異なる。
名称 | 豊年踊り(ほうねんおどり) |
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文化財の種類 | 市指定無形民俗文化財 |
文化財の指定日 | H9年4月1日 |
保存団体 | 吉身祭礼保存会 |